第12 回 「接続詞」を使いこなそう!

2019年12月16日

『作家になりたい!』シリーズ巻末で大好評の「天才双子の小説教室出張版」です!
小説や文章にかんするあらゆる質問、疑問、なやみに、礼央&理央と『作なり』ファミリーが答えます!



=======================

礼央です。
ついに12月! もうすぐクリスマス!
サンタさんから、ほしいプレゼントは「本」です。
とくに『作家になりたい!』7巻かな!

 

理央です。
礼央、7巻の原稿、かなり遅れてるみたいよ……。
さあ、もうすぐクリスマス!
サンタさんから、ほしいプレゼントは「青い鳥文庫と、かわいいリボ
ン」です!

 

未央です。

もうすぐクリスマス!
サンタさんからほしいプレゼントは、
「雪人さんからの愛!」です。なんちゃって。

 

……それは、無理だね。

 


そうね。無理ね。


 

そんな真剣に答えないでよ〜〜。うううう。


 

さあ、気分を変えて、今月のおなやみ、いきましょう!

 


【おなやみ☆その1】

小説を書くと、
「そして」、「だから」などを何度も連続して書いてしまいます。
どうすればいいでしょうか?

(千葉県 中1 煮たまごさん)

 

【おなやみ☆その2】

 文章をつなげるときに、
「そして」「それで」「だから」
ばかり使ってしまいます。
接続詞の上手な使いかたを教えてくださ〜い!

(長野県 中二 りんごさん)

 

ああ、わかる! わかる!
おねえちゃんの文章にも「そして」がおおいよね〜。

 

え? どういうこと?

 


たとえば、こうよ。
「雪人さんと動物園に行った。
そして、パンダを見た。
そして、ベンチでおしゃべりした。
そして、パンダのぬいぐるみをプレゼントしてもらった。
そして、家に帰った。」

 

「そして」がおおくて、くどいよ! 

 


ほんと、ほんと。読みにくい!

 


きゃ〜〜! やめて〜!
また、人の日記を勝手に読んでる〜!!

 

はい。ということで、今回は「接続詞」の使い方です!


 

「そして」「だから」「すると」「それで」
などを「接続詞」と言います。
文と文とつなぐ役割があるの。

 

「それで」「でも」「また」「しかも」「つまり」
「ところで」「なぜなら」「しかし」
なども接続詞です。
たくさんあるから、
使いすぎや使い方には注意しよう。

 

そう。さっきのおねえちゃんの文みたいに、不要な接続詞がおおいと読みにくい文章になってしまうの。
じゃあ、さっきのおねえちゃんの文章から不要な
「そして」を削ってみましょう。

 

「雪人さんと動物園に行った。
パンダを見て、ベンチでおしゃべりした。
パンダのぬいぐるみをプレゼントしてもらった。
そして、家に帰った。」
ほら、読みやすくなったでしょ?
「そして」は、
場面が変わる最後だけでよかったんだよ。

 

な、なるほど〜。


 

じゃ、テスト!
「わたしはパンダが好きだ。」
っていう文章を書いたとするよね?
そのあと文章を、いろんな「接続詞」を使って
続けてみて。

 

テスト? なんかやだな〜!


 

じゃあ、例文ね。
わたしはパンダが好きだ。
「それに」、
犬も好きだ。

 

あ、そういうことか!
じゃあ、
わたしはパンダが好きだ。
「だから」、
よく動物園に行く。

 

そうそう。そういうこと。


 

わたしはパンダが好きだ。
「なぜなら」、
もふもふしてかわいいからだ。

 

いい調子!
じゃあ、おねえちゃん、ほかには、どんな「接続詞」が
ある? 例文を作ってみて!

 

ええっと。
雪人さんは、かっこいい。
「そのうえ」、
思いやりがある。

 

お。いいね! 


 

雪人さんは、かっこよくて思いやりがある。
「そのせいで」、
女の子によくモテる。

 

由里亜ちゃんにも、小桜さんにもね。


 

雪人さんと動物園に行った。
「また」、
水族館にも行きたい。

 

じゃ、ぼくも。
おねえちゃんは、小説の才能がある。
「しかも」、
顔もかわいい。

 

やだっ。礼央ったら、テレちゃう。キャ。


 

ふふふ。おせじだよ。
おねえちゃんは、ダイエットをしたがやせなかった。
「それどころか」、
3キロ、太ってしまった。

 

うわ〜ん。礼央、ひど〜い。
礼央は口が悪い。
「そのせいで」、
わたしは傷ついている。

 

おねえちゃんに小説の指導をしてあげている。
「それなのに」、
あまり感謝されていない。

 

そんなことないよ!
双子には、心から感謝している。
「でも」、
太ったっていうのと牛はやめてほしい。

 

ふふふ、おねえちゃんをからかってるだけよ。
「ところで」、
オーブンがこげくさいみたいよ?

 

きゃ〜!
アップルパイを焼いてたんだ!
「なのに」、
話に夢中になって忘れてた〜! きゃ〜!

 

おねえちゃんがキッチンへ消えました。
「ですので」、
今回はそろそろ、おしまいです。

 

今年も、たくさんの応援や感想をありがとうございました。
こども新聞の連載も、たくさんの反響をいただいてます!
「そのおかげで」、
わたしたちもとってもしあわせな気持ちです。

 

こども新聞の連載では、「ことわざ」と「慣用句」を特訓中
なんだ。
でも、おねえちゃんは、あいかわらず、
「能ある鷹はハゲを隠す」
とか言ってるけどね。

 

おねえちゃんって、ほんとおもしろいよね。
来年も、ますますパワーアップする『作家になりた
い!』シリーズを、どうぞよろしくお願いします。

 

ん? なんかいった?
(キッチンから叫ぶ)
みなさま〜、よいお年を〜〜!

 

 

  • 青い鳥文庫ってなに?
  • 2020 青い鳥文庫小説賞
  • 講談社 火の鳥伝記文庫