伊達政宗は、幼いころ右目の視力を失いますが、
父親や禅師など、まわりの愛情にはげまされ、
つらい体験を乗り越えて、
明るく強い性格となり、
二十四歳の若さで東北のなかばを手に入れ、
「奥羽の王」といわれる戦国武将に成長します。
政宗の長所は、なによりも「とき」を心得ている
ことでした。
「戦うとき」と「じっと我慢するとき」をわきまえていたのです。
「天下とり」をめざす道を、豊臣秀吉と徳川家康という巨大な天下人に
ふさがれ、何度も危険にさらされますが、そのつど政宗は大胆な行動力
と緻密な戦略で、危機をはらいのけます。
どうすれば生き延びることができるか?
政宗は「とき」を心得ていたことで、伊達藩を守り、
「天下の副将軍」となるのです。
戦国時代の最後のヒーロー、「独眼竜政宗」の勇気と知恵にみちた物語
を楽しんでください。