〈受付順〉
『純情少年は青春してる』 今泉和夏
男の子が恋をしていく様子を描いたお話。主人公の恋に対する不器用さや友だちとの関係性がすごくリアルに描かれていて、どうなるのかドキドキしながら読みました。描写の表現がとてもキレイでした。
『隣の男子は私の彼氏』 梅月誠
両親の海外転居にともない、幼なじみの二人が一緒に暮らすことに!? 視点を変える構成で、二人の揺れる気持ちを上手に描いています。大知くんのストレートな告白に胸キュンしました!
『わたしと彼の春夏秋冬』 真白
過ぎ行く季節と主人公の恋模様の変化、心の揺れ動きが細かに描写された力作でした。たくさんのイベントが盛り込まれた本作は、最初から最後までドキドキしながら読み進めることができました。主人公を中心とした人間関係にも工夫があり、魅力を感じました。
『ゾッケとルキミアのきみ』 和部金魚
大人の文章かと思いました。ゾッケの目線から家族を追った物語は、本当によく書けていました。最後のシーンは胸がギュッとなり涙が出ました。世界観が素敵すぎます。
『チェンジ!~私、問題児と入れ替わる⁉~』 満間 いと
主人公の葵と“問題児”の翔のキャラ付けがとても上手に描けています。入れ替わるきっかけなど知りたくなりましたが、二人の気持ちに寄り添って、最後まで面白く読みました。
『学園ナビ!』 二兎
アメリカ人が通う日本語に特化した学科! フォントの種類を変えたり文字のサイズを大きくしたり小さくしたりして、楽しげな雰囲気に仕上がっています! セリフのひとつひとつと、キャラクターそれぞれの個性は、丁寧に練り上げられてセンスが光っています。
『あの日の君に会いに行く』 猫原 あずさ
得意なことでチャレンジする。そして、大好きな人のいるウイーンに会いに行く。二つの夢をかなえようと頑張る主人公を応援したくなります。
『童話屋さん』 あかはるマロン
「こわいもの」を交換する、という発想がユニークで、冒頭から引き込まれます。このまま淡々と取引が続くのかな? と思い始める絶妙のタイミングで物語が動き出す構成がみごと。
『記憶クリニック』 猪突 進
「消したい記憶を消してもらえる」。切実な思いをかかえてクリニックを訪ねる中学生たちの思いがリアルです。そのクリニックの狙いとは? 予想外の展開にひきこまれます。
『二人三脚フレンズ』 加藤ユナ
友情の育み方とそのむずかしさを描いた作品でした。二人三脚をテーマに据えたことで、他にないオリジナリティを感じました。小学生のリアルな人間関係もうまく描かれていると思います。
『トクベツ☆魔法教室!』 水原 アメ
特別教室に集められた5人の能力が明らかになるあたりから、ぐいぐいと引きつけられました。『悪』を見つけたあとに、主人公が抱きしめるシーンが感動的で、作者の心の優しさを感じました。
『ミライ物語〜いつか活躍してみせます!〜』 さきな
発想が素晴らしい。現実世界と物語世界でのストーリーが見事に融合していて感動しました。
『8月32日』 千原あいり
何気ないセリフや情景描写から詩的なイメージが伝わってきて、とても懐かしい気持ちになりました。
『光の差す方へ』 いろか
文章がひじょうに読みやすいです。亡くなったお姉ちゃんから教えてもらったおまじないが後半につながり、読後感も良かったです!
『ユウヤの不思議生活』 村人
楽しい設定で、どんどん読み進められるお話でした。ほんとうにこんなことがあったらいいな! と思えて、とても面白かったです。
『治験』 うえだ
力のあるタイトルに魅力を感じました。筋が通った物語で、とても読みやすくかつおもしろい作品でした。作品の締め方には一本取られました。
『ハムスターのハム生』 しろたかんな
なんと、ハムスターとの入れ替わり。友情が育っていく過程と、別れの予感をからませていくところが上手。「るい」の思いが読者にも伝わると思います。
『こころ』 鈴蘭
いろいろな子、それぞれの悩みに寄り添おうとする主人公。みんなが居場所をみつけ、ありのままに生きられたらいいという願いが伝わってきました。
『ネバーエンド・コバルトブルー』 わだつみ
心霊スポットで出会ったお化けに恋をする発想が面白いですね。いつか成仏することもわかっているのに恋をして、最後はとても切なく心がキューッとなりました。
『白鳥は優雅に舞う』 香絵ことは
キャラクターの会話が実に楽しげでテンポもよくて一気に読めました。ストーリー展開も巧みで今後の成長がとても楽しみです!