12月15日 選評公開①

2023年12月15日

〈受付順〉

『わがしの輪』  白玉あんこ

よく考えられた設定で、主人公の心情が豊かに描かれている作品です。どんどん読み進められました。


『私、付喪師だったみたいです⁉』  夏野あゆな

授業で見た夢から始まり、忘れものを取りに学校に戻ったらいきなり付喪神に襲われるというハイピッチな展開。軽快なテンポで楽しく読めました!


『陰キャの恋はどんな恋?』  椿井咲希夏

成長した未来のことが、ほんとうに体験したかのように描けていて、そのリアリティにおどろきました。


『魔法スクール!!』  椿井咲希夏

あらすじからいきなり第四の壁を越えて、主人公が作者に呼びかけるという始まり方がすてきです。文字の大きさを変えるなどして、読み手を楽しませたい工夫がいっぱいでした。とてもおもしろかったです!


『甘空花音香は転校生』  緒内村勇名

ふしぎな転校生のお話、とても楽しく読みました。


『目立たせたい飾り。』  INFPちゃん

「SNSに隔離されて外の世界を見ない君達。」に続く10行に息を呑みました。現代の私たちに突き刺さってくる寓話だと思いました。


『あと百回隕石が落下すると異世界が消滅するので隕石を粉々にしに行くために冒険に出ます』  ミント

RPGゲームの世界に入ったかのようにスリリングでした。読みはじめるとイッキに世界に入り込みあっという間に読めました!


『六つ子探偵団』  若草舞亜

6人の性格など、キチンとかき分けられていて、整理されている文章だなと思いました。物語はテンポがよく、子犬が無事に見つかったところはホッとしました!


『承認欲求クレヨン』  もふもふペルル

ロウとクレヨンの会話の端々に、戦争の愚かさや復讐の連鎖、両親への愛などが読みとれて、深く考えさせられる物語でした。


『こころ』  ゼロ猫

なぜタイトルを「こころ」としたのか、読んでよくわかりました。短いお話の中で上手にお話を展開させていて、とても面白かったです!


『永遠に覚めぬ夢の中で』  YUIKA

大人っぽく且つ哲学的で、とても小学生とは思えない思考の深さに驚きました。語彙の豊富さ、言葉遣いのレベルも非常に高かったです。


『ムムベータの大冒険』  巴(とも)

かわいらしくて魅力的なキャラクターととってもオリジナリティあふれる設定が他にない味をかもし出してました。


『この春、あたしが入ったのは児童会ではなく事情会でした』  くるみひよ

陽葵と翔を中心に回る児童会活動。メンバーのいろいろな事情に寄り添って、思いやりをもって描けていると思いました。


『しゃべれる犬とわたしのまなざし』  ラムネ

大好きな飼い犬の「まろ」が死んでしまったショックと悲しみ、そして立ち直りが手に取るようにわかりました。


『行ってきます』  空豆

読み進めながら、登場人物と一緒にドキドキすることができました。Kという少女はいったいどんな存在だったのか、最後に種明かしされたこともあり、終始楽しく読ませていただきました。


『空の子』  碧空せれな

情景や心理が言葉によって細部まで描かれていました。そのため、力強く、かつ繊細に場面を想像することができました。また登場人物が自らの命を懸けてまで挑戦する意思の強さも本作の魅力だと思います。


『ぱらどっくす!』  たいおとは

たくさんの登場人物で織りなす友情・恋愛・青春を楽しむことができる作品でした。さまざまな人間関係に揺れ動く、等身大の聖楽の姿に共感したり、励まされたりする人も多いだろうと感じました。物語の締め方もこのあとのエピソードを期待させ、わくわくしました。


『クッキータウン戦争』  松田美湖

すっごくおもしろく読みました!善玉菌と悪玉菌のからだの中の戦争!おばあちゃんの裏切り。展開も早くとてもよく書けていますね!


『STORY OF SIN』  lown

「過去を変えたい、過去に戻りたい」人たちが来られる美術館という設定が秀逸です。どの章もぐいぐい引きつけられる展開。そしてラストの告白に戦慄しました!


『狐ノ上真の心霊募集』  立木菜々

キャラクターの個性やミステリーの展開もうまい。学校の五不思議のなぞは見事でした!最後は水月さんがまさか!?の展開にびっくりしました!


『バトンにかけた思い』  空菓子真菜

気持ちをひとつにして取り組む難しさがリアルに描かれています。ハッピーエンドで、読後感がさわやかです。


『ひよっこドリーム』  いろはもみじ

スリル満点で生き生きとした物語にとても興奮しました。モルたちヒヨコのキャラクターも個性的で、キャラクターとしての人気も出そうだと感じました。


『未来を君がくれたから ~天才幼馴染の君がくれた、未来への希望~』  可愛彩夜

体育祭で、応援歌を歌うのですが、この歌の歌詞もご自身が作ったのですね。とてもいい歌詞です!主人公が幼なじみに書いた手紙の、「絶対私よりいい彼女、つれて帰ってこないでね!」もキュンとさせられました。まっすぐな思いに、応援したくなります。


『千年少女』  わかめ

幸村さんのキャラクターや設定がユニークで面白かったです。もう少し物語に起伏があればもっと面白くなると思います。食べ物の描写もよかったです。


『奇甲前戦記(きこうぜんせんき)』  太一

第三次世界大戦後という設定やお話の世界観がすごい!敵との戦いはドキドキしました。映画を見ているような感覚になりました。


『優歌と晴喜の生活』  菜緒嶋愛

お姉さんと弟の喜怒哀楽がとてもよく描けていました。大冒険を終えたふたりの成長ぶりもうかがえて、心温まる読後感でした。


『幸せへの道』  さめ猫

登場人物それぞれの感情がとても丁寧に書かれていました。ループする人生を幸せな時間で終わらせる。最後はとてもステキでした。


『秘密島』  れいり

秘密島の探検は、現実なのか夢なのか? なにか面白いことしたい! というきもちが伝わってきます。


『波立矢の夏旅』  江那賀ゆまる

伝武山での夏休みにわくわくドキドキしました。魔法なども題材として扱われており、充実した作品でした。最後、十年後が紹介されていましたが、二人がそんな風になるなんて思ってもみませんでした。


『夢はどれだけ幸せか』  yuuna

急展開に驚かされる作品でした。主人公の心情や周りの情景が個性ある筆致で描かれており、力強さと勢いを感じる作品でした。


『夢の中の少女』  smile

読後感がとても不思議な感覚になりました。お互いが恋心を抱きつつ、でもすれ違いで、胸がギュッとなる切ないお話でした。


『パラレルワールドと勘違い!?』  りんごちゃん

林檎ちゃんの妄想が夢と唯の姉妹も巻きこみ、パラレルワールドで魔法を発動するシーンなど、読んでて本当に楽しかったです!


『笑顔になあれ!』  れいれい

お悩み相談室に寄せられる相談が、本当にありそうなものばかりで共感しながら読みました。綾たち4人の活躍をもっと見たくなりました。


『あの景色をもう一度君と』  らうる

『山』をテーマに友だちとの別れ、挑戦、友情、そして成長、メッセージが明確できちんと伝わる作品でした。大人顔負けです。


『夢の中の気持ちにさよならを』  壱夏

かなり破天荒なストーリー展開が途中で終わってたのが残念です。続きがどうなるのか気になりました。


『告白されました。』  メープル

スペシャルキュート♡なラブ・ストーリー! こんなに美人で勉強も運動もできる主人公がうらやましい。双子の兄の一途さもたまりません。噓でもいいから、こんな恋をしてみたいと思いました。


『森の中では』  バラル

ファンタジーの要素をちりばめた設定とストーリーが独創的でした。比喩の使い方も上手だと思いました。登場人物の会話がもう少し自然で生き生き書ければもっとよくなると思います。


『ペンダントは、誰の手に』  加藤なな

地球と宇宙の国と、離れたところにあった友情。それを最後は受け取る。学校でのドタバタから最後に受け取るまでの伏線の回収が見事!


『永遠の庭』  咲胡桃

庭の情景描写がよく書けてますね。アイディアもよかったのですが、ストーリー展開を工夫するともっとよくなると思います。


『流れ星に願いを込めて』  あかり

大好きな友だちの引っ越しまでの日々。情景と揺れる気持ちの描写のバランスが良く、一緒にでかけた海、手作りのプレゼント、すべてがキラキラしています。


『夏夢』  とと

13歳でこの内容とこの文章をお書きになるのは偉いです。きっと普段からたくさん本を読んでいるのでしょう。ずっと書き続けてほしいです!


『しがい』  赤原藍

出だしからびっくり。謎の生物と向き合う研究者たちというテーマがユニークです。生物の正体に興味をひかれますし、どのような結末になるのかドキドキしました。


『あくまでも、巫女ですからね』  鈴木スス子

巫女と魔女という洋の東西の組み合わせが新鮮でした。あと、リリスのキャラがよく書けていて感心しました。


『校内限定アイドルです!』  浅倉穂乃果

校内アイドル4人組のマネージャー・さつき。転校してきた菊池君を好きになって、勇気を出して告白する様子がとってもリアルでした!


『涼香と静香~二人は友達』  宮崎みう

あこがれから友だちになり、そして「ずっ友」になっていく。3人の将来も描かれていて、読後感の気持ちいい作品でした。


『稜のカオスな日常!』  暁零

おもしろくて爆笑しました。「昼ごはんはマグロの頭で〜す☆これはお母さんが昨日の夜中に取ってきたヨ!船酔いして大変だったんだから〜。」って爆。まさにカオスな日常。楽しい時間をありがとうございます!


『幸せと幸せの花』  蒼下日和

文章がほんとうになめらかでした。読みやすくぐいぐいと物語に吸いこまれていきました。双子の姉妹のほかに、魔法使いの視点も盛りこまれていて、視点の変換も物語の魅力アップにつながりました。


『真が生きる世界』  冬野香

遺伝する難病で死んだ幼馴染に恋をしていた主人公。若くして研究者になり、その病気の治療法を開発した完全燃焼の人生が、とても印象的でした。


『爆走汽車×汽車男(きしゃだん)!』  真田パチ

鉄道草創期の明治時代、日本の鉄道のあり方をめぐり政治的な陰謀も巻き起こる大活劇! 鉄道の知識もさることながら、歴史をよく勉強しているな、と感心しました。小説を書ける人なので、いろいろなテーマに挑戦してほしいです!


『仲間と世界を救った話 ~三秘石の謎~』  supika

キャラクター設定が丁寧で感情移入がしやすかったです。ファンタジーなのに世界観もしっかりしていて読み応えがありました!


『屋上の君』  supika

非常に繊細ながらやさしさを感じる作品でした。精神的に不安定な部分のある主人公が屋上での出会いを通して、少しずつ成長していくという物語の展開も魅力的に感じました。


『イタズラ神様』  自然界アキ

いたずら好きな高校三年生が、いたずら大会をひらき、そしてテレビ局まで来てしまうという、奇想天外なストーリーに驚きました!その中に恋も芽生えたりして……。楽しかったです!


『ウラオモテ~私の表と君の裏~』  氷室夜一

夢の世界を通じて後悔と向き合う幻想的な物語。すれ違っていた二人が再び友情を取り戻す展開に、ほっとします。


『キラメケ 三人のゆうしゃたちーたからの地図の答え!ー』  ハッピーサニー

文章に勢いがあってキャラも魅力的でした。ただ、元気玉の説明がなかったり、ややわかりにくいところが残念でした。読者を意識した物語づくりを心掛けるともっとよくなると思います。


『学校がなくなるのでつくろうと思います。』  MAREI

学校がなくなることになり、仲間といっしょに、新しい学校を作る物語。中学生の本気度が伝わり、応援したくなりました!


『友情の終わりの始まり』  瀬月名

11歳にして辛い生活を強いられる主人公・深名の独白に胸が締め付けらました。出逢いから生じるさまざまな出来事を乗り越え、深名が友情を肯定的にとらえるラストが感動的でした。


『涙音で、とけて』  つきほし夜空

小学校時代は優等生だった光葉。中学生になって入ったバスケ部では自信がなく、やめたいほど思詰めた先に見つけた光――。ほんとうによかったと思える結末でした。


『AI』  唐山辛子

シュールな世界観や雰囲気、着想は面白いのですがストーリーがちょっと中途半端なのが残念でした。キャラクターをもっと練ればよくなると思います。


『流れ星と君との出会い』  麻亜雅楽

氷夜と夜空のもどかしい関係にやきもきし、ラストの切ない別れでは胸がしめつけられました。星空や月が消えるという想像力が素晴らしいです。


『リスタート』  ほんじょうみゆ

ココハ、ハル、ありす、3人とも少し強くなって前を向く、心が温かくなる、タイトルのリスタートがぴったりくるお話しでした。


『椿。』  真結子

告白によってその人の性格がわかる。なるほどな!と思いました。そして、悲しいところにあたらな恋。恋愛の表現がとてもうまいです! これからも恋愛小説を書き続けてほしいです。


『恋愛あるある』  麦原つむぎ

好きになった子のことが気になって、両想いになりたくて。主人公の揺れる気持ちを細やかにすくいとっていて、共感できます。


『クリスタル―二人の「祈願」―』  魔Mi

スケールの大きい話で引き込まれました。もう少し登場人物が出てくれば物語に厚みが出ると思います。文章もとてもよかったです。


『人も犬も恋はしますっ!』  ひろかわかりん

体の弱いあいちゃんをルル目線で展開していくのが面白かった。あいちゃんの恋もルルの恋も最後に実ってハッピーエンド!


『ヒミツのお役目、がんばりますっ!』  星宮かなた

口調を変えるなど、キャラの描き分けが上手です。ビジュアル的にイメージしやすい能力に設定してあることが読みやすさにつながっています。4人がそろったからこそできることがあるというのもいいですね。


『三月学園B寮ゆかいな仲間たち!』  明日

中1になる双子の姉妹が、親元離れて寮に暮らす、ドキドキワクワクするような設定にまず惹かれました。B寮の仲間たちは、みんな個性的で、一緒に暮らしたくなりました!姉妹で視点を変えるのも新鮮です!


『私の相棒(パートナー)は二人もいりません!』  BOOK

かわいいラブストーリーですね。主人公の気持ちがよく書けています。


『鉄を浮かべる』  MAGURO

緊迫感のある展開や無駄のない会話など楽しめました。ただ、児童書というより一般向けの小説だと思いました。


『くいしんぼうはトラベル中!』  早乙女音羽

奇想天外なストーリー。ハンバーガーがキーアイテムになっています。なぜ思いがけない冒険をすることになったのか? ラストシーンに、ほっこり。


『Exchange diary ~交換ノート~』  冨上花衣

恐怖のデスノート!主語と目的語が交換になる、という設定がすばらしい発想ですね!交換するとこんな怖い文章になってしまうとは…。ドキドキしました!


『僕と君と君と』  南雲はると

対称的な双子を扱う物語だけでなく、同性愛を一つの軸に据えた恋愛小説でした。恋愛の複雑な心の変化や揺れ動きを的確に描くことで、読者の心をぎゅっと掴む作品だと思いました。


『自分はどんな人?』  ひろ

自分とは何かを模索する等身大の中学生の姿を見ることができた作品でした。日々の中で自分を拒否したり、受け入れたり、アイデンティティが定まっていく人の成長がうまく描かれているように感じました。


『キャンパスに描いた想いを君に。』  三島柚子

少し控えめなしおりに共感する人はたくさんいるだろうなと思いました。自分の気持ちを隠しながら、でも好きな人のことが頭から離れない様子にきゅんとしました。


『春の境界線』  水田まり

春の境界線というタイトルから、構成、感情描写まで、しっかり独特な世界観が作られて感動しました。終わり方も、余韻があってステキです。


『にっき』  まつうらふさえ

設定や表現は魅力的なのでもっとストーリー展開があればよかったと思います。


『空の星と地の石』  チキンこっこマン

マンガのような軽快なテンポでぐいぐいと読ませてくれます。ラピスやジャスパーたちの会話もイキイキしていて楽しいです!


『夏祭り』  藤田隆宏

大好きな人と行けることになった夏祭りでの悲しい出来事。これからの二人の進展が知りたくなります。


『魔法の条件』  森田柚菜

キャラが楽しくておもしろく読めました。会話のテンポがとてもよくてあっという間に読めました。


『カンチガイ』  りさこ

言葉が交わせる動物と家族の心温まる物語でした。雨とアメのちょっとした勘違いが物語を大きく動かすストーリーに驚かされました。


『オトダマ!』  Yukinapi

「音師」という不思議な能力が、肉親のいない和音にもたらした幸せ。心を温かくしてくれるお話ですね。


『この図書館で彼と。』  ちみぃ

大好きな図川くんと、図書館が縁で両想いになれた文ちゃん。ほんとうに幸せなラブストーリーにキュンとなりました。


『3Dロボット』  真菜鶴

イラストも入った力作! 楽しく読みました。ロボットになると記憶を失ってしまうなんて、悲しすぎますね。


『ウソ恋?〜桜が散るころ私は恋をした〜』  結愛

タイプが違う姉妹のモヤモヤを丁寧に描いています。本当はお互いを大切に思いあっているとわかるシーンがいいですね。


『五つ星スターズ!』  みらい

会話一つ一つがとてもリアルで、『幸せになるのはみんな自由なんだから。』など、説得力のある言葉がたくさん出てきて、センスがいいな、と思いした!


『黒猫さんがいる森の家』  no

少し孤独な登場人物と黒猫との出会いから始まる壮大な物語でした。黒猫の正体がわかってから結末にかけて、とても感動しました。


『まぶしいステージで私たちはおどる!!』  ウサチェリー

憧れのアイドルになってステージに立てたのに、看板が落ちてきたなんて! マネージャーの怪川さんが、いい味出してますね。


『劇団員☆ななほ!』  Mityi

演劇がテーマで楽しく読めました。ななこちゃんの一生懸命な姿がよかったです。


『#兄にカタコイ!~#私は名探偵!~』  MIRAI

血のつながっていないお兄さんがやってきた、と思いきや、なんと本当の、血のつながったお兄さんでした。主人公の、両親に突っ込む勢いがすごく、笑いながら読みました!


『妖術師伝 〜UFOに人魂に天使!?〜』  大槻甫

妖怪がたくさん出てくる作品。作家の方はきっと妖怪をたくさん調べて、作品を書いてくれたのではないかと感じました。絵でも妖怪を見たいなぁとわくわくしました。


『この恋、卒業するまで。』  舞乃マイ

小6の主人公の好きな男子に寄せる想いを、一年を通じて丁寧に綴っています。ラストで自分の想いをしっかりと伝えられて胸がキュッとしました。


『雷仙人』  川村まもる

いろいろな種類のきのこと出合ったときのわくわくする気持ちや、森が開発されてしまうと知ったときの悲しさなど、自然を愛する気持ちが伝わってきます。地図などイラスト入りなのも楽しめます。


『「カナトとカナタの双子チャレンジ~双子でチャレンジはじめます!~」』  藤峰咲姫香

双子の心情がよく書けていて感心しました。ストーリー展開に意外性があればもっと良かったと思います。


『後悔は、後にしか立たない』  会田結子

まるで体験したかのようなリアルな描写。心情だけでなく、情景も丁寧に描いていて想像力が素晴らしい! 半年後の未来で、笑顔でいられますように。


『魔界はいつでも誰でも大歓迎!』  林モユサ

「こんなに魔界になじんだ少女は異例中の異例」と、まさにその通りです。摩訶不思議な日常生活をコミカルに描いていてとてもおもしろかったです!


『新・ラビット』  神田麻帆

初恋はまだまだという小説家を目指す少女が、同じ小説家を目指す男子転校生に出会う、この最高にドキドキするシチュエーション、反則です!


『お願いはペンダントまで♪』  石川芽依

神秘的なペンダントのお話ですね。「お友達って大事なんだな」という最後がとってもよかったです。


『明は析の夢逃避』  きゅーとナ♡まうてんごりら

とっても不思議な気分になりました。今が現実か夢なのか、読み終わった後も余韻が残るお話しでした。


『夏の弧 〜junior high school編〜』  S.O

中学のバスケット部を舞台に展開する友情物語。バスケットのディテールが物語にリアリティを添えていて、とてもよかったです。

 

 

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